猫が吐く3つの理由と対処法

よくあるお問合せ「猫が吐きます」
「吐く」という行為はどういったときにおこるでしょうか。
猫が吐く理由をよく観察して、対処法を考えてみましょう。

猫が吐いたときに考えられる3つの理由

  1. 吐出
  2. 嘔吐
  3. 毛玉などの異物を吐く

 

もちろん、「病気」や「体調が悪い場合」には食べたものを消化することが負担ですから吐く頻度は高くなります。
この記事では、このような「体調不良」や「病気の場合」を除きます。

吐出または嘔吐の場合は食事と関わりがあることが多いでしょう。

猫の「吐く」が「吐出」なのか「嘔吐」なのかによって対処法やとらえ方が変わります。
まずは「吐出」なのか「嘔吐」なのかを見極めましょう。

 

猫の吐出とは

口から入ったものが食道から胃に落ちるまで、胃に入った段階で口から戻すことを「吐出」と言います。
食べたものであれば、未消化のまま吐き出されます。
食後1時間以内に未消化の物を、食べたときの形状のまま吐き出した場合は吐出と言っていいでしょう。

吐出の理由はさまざまです。

猫が病気でないとすると、「刺激」や「消化ができないため吐き出した」ことが考えられます。

猫が草を食べるのは「吐きたい」ときです。
気持ちが悪いのかも。

吐出の理由

「刺激」や「無理」

直前に食べたものに、このような「刺激」や「無理」はなかったでしょうか。

・温度が冷たかった
・食べたものが大きかった
・何か硬いものが入っていて、食道や胃に刺激があった。
(骨などの硬い組織や魚のウロコ、小魚小エビなど)
・一気に食べ過ぎて、急にたくさんの食べ物が胃に入った。
・換毛期などで毛と一緒に吐いた
(食べ物が要因ではなく、毛玉を吐くついでに食べ物を吐いた)

食道や胃が刺激を感じて吐出した場合は、一過性の場合がほとんどです。

吐いたものをそのまま食べた場合、吐いたものは食べないけどおなかが空いたのですぐに食事を要求してくる場合は心配いりません。

食べ物の「質」

食べ物が古い

特に、猫は酸化しているものは苦手で吐くことが多いように感じます。
傷んではいないため人間が加熱して食べても何も起こらない肉でも、猫にとっては古くて酸化して毒性を感じる食材である可能性があります。
生肉で猫が吐く場合は、酸化の可能性が高いように思います。

酸化が要因か見分ける方法は簡単です。
肉の鮮度を良くします。

ミンチやダイス形状の肉を買っているのなら、ブロックで購入して自宅で切り分けて早期に使い切ります。

ペットフードであれば、保管状態の良い温度管理されたネットショップで購入したり、開封後冷凍庫で保管し2週間以内に使い切るなどの工夫をします。
特に、体に優しいといわれる天然の酸化防止剤を使用しているペットフードはとても酸化しやすいものです。

猫の食材は「酸化」に注意して選ぶことをお勧めします。

 

食材が合わない

食物アレルギーのような状態です。
食材が合わない場合の吐き方は特徴的で、食べたものをすべて出し切るように何度も何度も吐出します。
購入元を変えた同じ種類の食材を複数回試しても同じようにこのような吐出をする場合は、その食材を避けるのが無難です。

 

猫の嘔吐

猫の嘔吐は、食後2~3時間経ってから起こります。
吐出の場合は食べたものが食べたままの姿で、粘液にまみれて出てきますが、嘔吐は胃で数時間消化されたドロドロのものが出てきます。

この場合は、胃、または直腸、小腸まで落ちた食材を吐き出しています。

一過性の嘔吐の場合

一番考えられる理由「食あたり」です。
胃腸炎のような状態で、嘔吐だけでなく下痢も伴うことが多いでしょう。
食べたものが古かった、傷んでいた場合に起こります。

食あたりをした動物は食べずに治そうとしますので、無理に食べさせずに見守り、猫の状態を見ながら獣医師に相談してください。

猫は、古い食べ物が苦手です。
鮮度が悪いものを与えないようにします。

賢い猫は、自分がおなかを壊しそうなものを避ける傾向にあります。
なんでもガツガツ食べてしまう猫のほうがおなかを壊す頻度は高いかもしれません。

猫が食べなかったときには無理に食べさせず、違うものを与えて様子を見ます。
単に好き嫌いではなく、あなたが与えた古いものや酸化したものから身を守っている可能性があるのです。

 

頻繁に嘔吐をするとき

猫の小腸のがんに「悪性リンパ腫」があります。
我が家の弟猫も悪性リンパ腫で死にました。
獣医師から診断を受けたとき
「ゲーゲー吐いてなかった?」と何度も何度も聞かれました。

言われてみれば、吐いていたかもしれません。
買ったばかりの文庫本の上に、おそらく嘔吐されたことを思い出しました。

その時は
「猫はよく吐くもの」と思っていたので正直、いつものことと思っていました。
まさか、猫が吐くのがガンのサインだなんて思いもしませんでした。

置き餌をしていたからそれが嘔吐なのか吐出なのかもよくわからないし、本当に飼い主として猫からのサインを気にも留めず気づけなかった。

猫が吐くんです、そうご相談をいただくたびに、無知だった自分を思い起こし胸が痛みます。

健康な猫は、そうは「嘔吐」はしないものです。
また一時的に吐出したとしても要因を知り取り除いてあげれば、時々吐いても対処することで改善するのなら、それは病気のサインではないでしょう。

嘔吐か、吐出か、毛玉を吐きたいだけなのか

一過性の、一時的な「現症」なのか。
それとも、胃腸の不調のサインなのか。

飼い主がキチンと観察して、「この嘔吐はおかしい」と気付くことが、病気の早期発見にもつながります。

猫は、比較的吐く動物です。

ただ、吐くには理由があります。
体内においておけない理由があるから吐くのです。

吐くという行為をひどくネガティブにとらえる方も多いですが、吐き出してくれたということは、体内に入れると害になるものを影響が出る前に吐き出してくれたともいえるのです。

症状は、猫からのメッセージです。

「なぜか」を考えてみましょう。

わからなければ、アドバイザーに相談しましょう。
あなたが「吐く」ことをネガティブにとらえて訴えれば、獣医さんは吐くことそのものを無くそうとします。

「吐く」という現症を無くすだけではなく、「なぜ吐いたのか」ホリスティックな視点で猫を観察し、対処できる飼い主になりましょう。

一番恐ろしいのは、飼い主が猫が吐くことに慣れてしまい何の対策も講じない、猫からのサインに気付くことすらできないことです。

小さな病気の種は、炎症という形で細胞を傷つけ、自己治癒力で回復できなくなってから飼い主に存在を見せつけてきます。

猫からのサインを見逃さず、猫からのサインを受け取り、改善し猫の体調をコントロールできる飼い主になりましょう。

まずは、観察と記録から。
無料の9日間メール講座の最終日にはプレゼントをご用意しています。

猫のメールセミナーバナー

 

 

 

猫に真の健康をもたらす飼い主になる、最初の一歩として食事を正しく選べるようになる講座をご提供しています。
まずはご相談ください。