ストラバイト結晶ストルバイト結石尿路結石で悩む猫と飼い主のための猫に水を飲ませる5つの方法

ストルバイトによる尿路結石で悩む猫に水を飲ませる5つの方法

愛猫がストルバイト結石や尿路結石と診断されたり、尿路結石を予防したくて猫に水を飲ませたい、でも、なかなか飲んでくれない。

そんなお悩みを抱えてはいませんか?

この記事では、ストルバイトによる尿路結石で悩む猫と飼い主さんに向けて、猫に水を飲んでもらうための5つの方法をご紹介します。

猫が水を飲んでくれない理由

猫が水を飲まない理由は、とても簡単。
猫は本来、自ら水を飲む動物ではないからです。

そんな猫に無理矢理水を飲ませるのですから、猫に水を飲んでもらうのはとても難しいということを認識しましょう。

私たちと暮らしているイエネコは、もともとは砂漠の生き物と言われています。

猫が生息していた場所には新鮮な水はほとんどなかったため、自然界の健康な猫は1週間に1回ほどしか水を飲まないし、それで十分とする獣医師もいます。

では猫には水が不要なのかというと、そうではありません。
自然界の猫は、生きた動物、獲物を獲ることで水分と栄養を摂っています。

本来猫の必要なのは「水」ではなく「水分」です。

猫に適切な水分を含む食事であれば、水を飲むのが苦手な猫が無理をして水を飲む必要はありません。

ところが、ドライフードを与えていたり、ストルバイト結晶や尿路結石を抱えている猫の場合は、苦手な水であっても無理矢理に飲ませる必要が出てきてしまいます。

猫のストルバイト結石とは

猫の結石には、主にストルバイトとシュウ酸カルシウム結石があります。

多くの猫はまずストルバイト結晶から発症します。

猫の尿路疾患は、尿中の成分が結晶化して尿路に結晶や結石を形成している状態です。
猫の尿がキラキラと光っていたら、それはストラバイト結晶かもしれません。

猫の膀胱内でできたストルバイト結晶が、やがて大きくなるのがストルバイト結石です。

猫の約5頭に1頭が、「尿石症」「膀胱炎」を経験しているというデータがあります。

ストルバイト結石の主な原因は食べ物、尿pH、ミネラルバランス、消化と食事のミスマッチなど多岐にわたります。

 

猫のストルバイト結石の症状

尿路結石には次のような症状があります。
一番怖いのは、ストルバイト結石が尿路に詰まって尿閉塞を引き起こすことです。

これは緊急の医療処置を必要とする猫の命に関わる危険な状態です。

ストルバイト結石を持つ猫が見せるいくつかの兆候

・粗相 猫が猫トイレ以外の場所で排尿することがあります。
・頻尿 猫が頻繁にトイレに行くことが増えます。
・排尿困難 結石が尿路を詰まらせ、排尿が難しくなります。
・血尿 結石が猫の膀胱内や尿路の内壁を傷つけて出血した血液が尿中に混じることがあります。
・舐める行動 猫が下腹部を舐める行動が増えることがあります。

もし猫がこれらの症状を示す場合、獣医師に連絡しましょう。
獣医師は尿検査や画像診断を行い、ストルバイト結石の診断を行います。
治療法には、食事療法、水分摂取の増加、尿路の洗浄、または手術が含まれることがあります。

猫のストルバイト結石は早期に発見し、適切なケアをすることが大切です。

ストルバイト結石・尿路結石を抱える猫に水を飲ませる理由

実は、「猫に水を飲ませる」は対症療法です。
猫にいくら水を飲ませても、ストルバイト結晶を作らないようにするわけではありません。

猫に水を飲ませることは、猫のストラバイト結石の予防法ではありません。

猫に水を飲ませて尿量を増やし、尿の濃度を薄めることでストルバイト結石が尿路結石に成長する前に排泄させて尿路結石で一番怖い尿閉塞を予防することが目的です。

ただ猫に水を飲ませても尿量が増えるだけで、水分摂取にはなりません。

その点を踏まえて、対症療法をうまく活用してください。

 

ストルバイトによる尿路結石で悩む猫に水を飲ませる5つの方法

猫はもともと砂漠で暮らす動物ですから、積極的に水を飲む動物ではありません。
できるなら、点滴やシリンジで強制的に水を飲ませることはしたくありませんよね。

「猫に水分を摂らせて尿量を増やす」ことが目的なので水を飲ませるだけではなく、猫に水分を摂らせるという目的で何ができるか考えてみましょう。

 

ウェットフードを活用して猫に水分を摂らせる

ウェットフードはおおよそ80%の水分が含まれているキャットフードです。
ドライフードしか食べていない猫は、ウェットフードすら食べることができません。

普段からウェットフードを積極的に取り入れて食べ慣れておくと、水分を摂る必要があるときにも猫が食べてくれやすくなります。

ウェットフードはできるだけ添加物が少ないもの、内側にプラスティックコーティングされた缶を避けるようにしましょう。

 

フリーズドライのキャットフードを水分でふやかして水分を摂らせる

フリーズドライのフードや、猫用おやつを好む猫はとても多いです。
まずは、猫のお気に入りのフリーズドライフードやおやつを探しましょう。

最初は乾いた状態のフリーズドライフードしか食べないかもしれません。
最初は数滴水を落として湿らせたものを与え、徐々に水分を増やしても食べられるように猫の感覚を慣らしていきます。

フリーズドライのフードをふやかして与えることで、猫に水分を摂取させる方法もあります。

フリーズドライのフードを水で戻して食べられるようになると、猫は水分を摂りやすくなります。
ドライの状態のまま食べさせることは、ドライフードを与えるのと同様に猫の隠れ脱水や腎臓の負担になる場合があります。

できるだけ水戻しした状態で猫に食べさせることをお勧めします。

 

ボーンブロス(骨と肉を使ったスープ)で猫に水分を摂らせる

ボーンブロスとは、肉や関節が残った骨に酸を加えて煮出した、骨と肉を使ったスープです。
肉のスープなので風味を好む猫は多く、喜んで水分を摂ってくれるかもしれません。
ボーンブロスを作る余裕がなければ、肉を茹でた茹で汁でも構いません。

肉の茹で汁でフリーズドライのフードをふやかすと、食べてくれる猫もいます。

 

猫が飲みたくなるおいしい水に変える

猫の好みに合った水を提供することも大切です。
水道水は塩素やトリハロメタンを含みますのでそのまま飲ませることを避けます。

浄水器を使って水道水をきれいにし、猫が飲みやすい水を提供しましょう。

こちらの浄水器は浄水能力が高く、浄水と原水が混ざることがないきれいな水を手軽に作ることができるのでお勧めです。

 

★わんにゃん浄水器ではなく、ウルオをお勧めします。

飲み水を流れる水にする

あまりお勧めはしませんが、上の4つの対策をとってもなかなか水分を摂れない猫に試してみる価値はあるかもしれません。

猫は流れる水を好むことがあるので、飲水ボウルに水を常に流れるようにすることで猫が水を飲む可能性を高めることができます。

流水式の飲水ボウルを利用すると、猫が遊んで水を飲むことが楽しみになるかもしれません。

内部に入っている殺菌フィルターは取り除いて、浄水を入れて1日に数回洗浄、水替えをすることをお勧めします。

暑い季節には、時折氷を加えてみることも猫の興味を引く方法です。

「猫に水を飲ませる」は原因療法ではなく、とにかく結石が詰まるという最悪の状況を避けるための対症療法です。

猫がストルバイト結石で尿が出づらい兆候を見せた猫にどの程度効果があるかはわかりませんが、すぐに動物病院へ行くとともに上記の対策をもって尿量を増やして、最悪の状況を回避するために役立てていただければ幸いです。

 

猫のストラバイト結石を防ぐ、3つの原因療法

猫のストラバイト結石を防ぐための対策、3つの原因療法をご紹介します。

まずやるべきことは

・置き餌を止めること
・ドライフードを止めること
・キャットフードを適切に選ぶ。

の3点です。

尿路結石に配慮した、と書かれたキャットフードのすべてが尿路結石を予防するわけではありません。

適宜尿検査を行いながら、猫の食餌療法・原因療法を始めることをお勧めします。

 

まとめ:本当に猫に必要な水分を上手に利用しましょう

この記事では、ストルバイト結石・尿路結石に悩む猫に水を飲ませる5つの方法をご紹介しました。

猫に水を飲ませることは対症療法であり原因療法ではありません。

本当に猫に必要な水分は、猫の獲物からしか摂ることができません。

猫のストルバイト結石の既往がある場合には、尿閉塞という最悪の事態を防ぐために対症療法として水を飲ませます。

ですが、健康な猫に必要以上に水を飲ませると猫の体内の水分やミネラルのバランスを崩してしまいます。

体が処理できる以上の水を飲むことで起こる不調をあらわす「水毒」という言葉があることも知っておきましょう。

猫に合わせた適切な水分を適切な量で与えてください。

飲めば飲むほど良い物などありません。

あの辛い尿路結石をもう繰り返さないために、猫にとっての自然な水分と自然な栄養素を摂取することができる食事があります。

猫の健康のための手作りごはん、猫の自然食です。

ストルバイト結石を経験した猫に独学で食事療法を行うことはお勧めしません。

弊社のコースレッスンとアドバイスで食事を改善した多くの猫と飼い主さんが、猫のストルバイト結石から一生解放されています。

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参考サイト

猫の健康レポート Vol.3尿石症・膀胱炎の実態
https://www.kao.co.jp/cat-health/report/03/