猫の膀胱炎の疑いで処方された薬を調べてみた。猫の薬メタカムについて

猫の膀胱炎の疑いで処方された薬を調べてみた

猫の液体薬のイメージ

(写真はイメージです)
5年前、弟猫の悪性リンパ腫の治療で抗がん剤を選択しました。
同居猫がいることを伝えていましたが、大学病院の獣医師からは何の指示もありませんでした。

後で調べると、抗がん剤を使用している猫が使ったトイレは猛毒である抗がん剤に侵されてしまい、他の同居猫とはトイレを分けるようにと書かれていました。

そんなことも知らない無知な飼い主であった私は、弟猫が死んですぐに兄猫の異常に気が付きます。

兄猫はトイレが汚染されているため、おしっこができない!と訴えてきました。

これが噂のストラバイト結石か!?

尿のトラブルが起こってしまったのではないかと慌てて動物病院に駆け込みました。

弟猫が悪性リンパ腫で死んでしまった。
兄猫も、がんで死んでしまうのかもしれない。

息ができないくらいの私の不安と悲しみを他所に、獣医師は超音波検査をして言いました。

たぶん膀胱炎だと思います。
膀胱壁にわずかながら炎症が見られます。
可能性は低いですが、膀胱がんかもしれません。
まずは、メタカムを処方して様子を見ましょう、と。

猫に飲ませてはいけない抗がん剤を処方されて弟猫を失った私は、兄猫に薬を飲ませることで同じ過ちを繰り返すのではないかと不安だと言いました。

「このまま治らなくてもいいのなら飲ませなくてもいいけど?」

無知なくせに言うことを聞かない馬鹿な飼い主を見下し、あきれ顔の獣医師にそう言い放たれ、飲ませないという選択はできませんでした。

メタカムは嗜好性が高い薬で、猫の口に入れるにはそう困りませんでした。

弟猫を荼毘に伏し、トイレを全て洗浄して砂を入れ替えたら、兄猫のトイレは快適になったようでメタカムは2日程度飲ませただけで済みました。

5年前にこのような経験をしました。

そして今、偶然メタカムについての記事を見つけました。

この記事を読んであの時メタカムを安易に飲ませる必要はなかったな、と反省し、記載します。

 

I have a ten year old Yorkie who gets a sore shoulder. The vet gave me 10mg Metacam.

He said to give it to her every day. After three weeks (I did skip days), she threw up blood and her stool is black. I told the vet I took her off it, being that Metacam is in the aspirin family and could cause stomach bleeds. He said that it wasn’t part of the aspirin family and if anything it would do the opposite. He made me doubt myself, but when I came home I looked it up again and I was right. This is the second time I have come across vets who don’t know what they’re prescribing.

My fourteen year old Yorkie died from a careless prescription. I have lost confidence in conventional medicine being that it’s so driven by money. If I didn’t know that Metacam caused ulcers my little doggie could have died. What’s worse is no one would be liable. She is doing better, eating and drinking with normal stools. How is it possible to find a good vet that doesn’t want to overcharge?

日本語訳

私は肩に痛みがある10歳のヨーキーを飼っています。
獣医は私に10mgのMetacam(メタカム)を処方しました。

獣医師は毎日メタカムを愛犬に与えるよう指示しました。
数日おきにしながらメタカムを飲ませ続けた3週間後、愛犬は血を吐き出し、便が黒くなりました。
Metacam(メタカム)はアスピリン系に属します。
胃出血を引き起こす可能性があるため、獣医にメタカムを止めたいと申し出ました。
獣医師は、それはアスピリン系の薬の作用ではない、もしそうならそれは逆になる(胃出血を止めるはずだ)と言っました。

獣医師の言葉に自分が調べたことを疑いましたが、帰宅してもう一度調べ、自分が正しかったことを再確認しました。
自分が処方している薬の副作用を知らない獣医師に出会ったのはこれが2度目です。

私の14歳のヨーキーは不注意な処方で亡くなりました。
私は、お金を払えば、正当な良い医療を受けられるという自信を失いました。
メタカムが潰瘍を引き起こしたことを知らずに飲ませ続けていたら、私の小さな愛犬は死んだかもしれません。
仮にメタカムが要因で私の愛犬が死んだとしても、誰も責任を負ってはくれません。
どうすれば過度な処方をしない獣医師に出会うことができるでしょうか。

 

この記事を読んで、5年前にメタカムを飲ませたことを激しく後悔しました。
メタカムという薬の名前を知っていたのに、ただ「お薬怖いなあ、大丈夫かなあ」と思い、獣医師に聞きましたが明確な回答はありませんでした。
いまなら、黙って添付文書を読んで投げ捨てたでしょう。

膀胱炎、しかも抗がん剤まみれのトイレが嫌でおしっこができないという状況でしたから、トイレを清潔にして放っておけばメタカムを飲ませなくても治った症状だったからです。

いま改めて添付文書を読み、特に気になる箇所を赤字太字で示しました。

 

メタカムとは

メタカム®(0.05% 経口懸濁液猫)は、ドクター・カールトーメ社 (ドイツ) において合成され、ベーリンガーインゲルハイムベトメディカ社 (ドイツ) によって開発されたメロキシカム(一般名) を主成分とするオキシカム系の非ステロイド系消炎鎮痛剤で猫用経口懸濁液です。

メロキシカムは、炎症性反応を引き起こすプロスタグランジンの生合成を誘導するシクロオキシゲナーゼ2 (COX-2) を選択的に阻害するので、従来の非ステロイド系消炎鎮痛剤に見られるような消化管障害、腎毒性等の副作用の発現が少ないという特徴を持っています。

本剤は猫の食餌に滴下し連日摂食させて投与することによって運動器疾患に伴う炎症及び疼痛を緩和します。

[有効成分及び分量]

本品1mL中下記成分を含有する。
メロキシカム 0.5mg

[効能又は効果]
猫:運動器疾患に伴う急性の炎症及び疼痛の緩和

[用法及び用量]
本剤を通常 1日1回、1日目は体重 1kg 当たりメロキシカムとして0.1mg、2日目以降同0.05mgを、必要に応じて添付の軽量シリンジを用い経口的に投与する。
本剤を反復投与する場合は5日間を限度とすること。

[使用上の注意]
【一般的注意】
(1) 本剤は要指示医薬品であるので獣医師等の処方せん・指示により使用すること。
(2) 本剤は、効能・効果において定められた目的にのみ使用すること。
(3) 本剤は、定められた用法・用量を厳守すること。

【使用者に対する注意】
(1) 誤って薬剤を飲み込んだ場合は、直ちに医師の診察を受けること。

【猫に対する注意】
1 制限事項
(1) 本剤は3ヶ月齢未満の幼若猫には極力投与を避けること。また、高齢で衰弱した猫には
慎重に投与すること。
(2) 妊娠あるいは授乳中の猫に対する安全性は確認されていないため、投与しないこと。
(3) 本剤は、消化管が過敏な状態にある猫、消化管に出血性の疾患が認められる猫、肝臓、心臓或いは腎臓の機能障害並びに出血性疾患が認められる猫、及び本剤に対し過敏症の猫には投与しないこと。
(4) 本剤は、腎臓に悪影響を及ぼす場合があるので、脱水症状、貧血或いは低血圧症の猫には投与しないこと。
(5) 本剤の投与前に腎機能検査をすることが望ましい。

2 副作用
(1) 副作用が認められた場合には、速やかに獣医師の診察を受けること。
(2) 本剤の投与によりNSAID特有の食欲低下、嘔吐、下痢、潜血便、元気消失及び腎不全が見られることがある。消化管に関わる副作用及び元気消失は、ほとんどの場合一過性で投与を中止すれば消失するが、稀に重篤化することがある。これらの症状が続く場合は速やかに投薬を中止すること。

3 相互作用
(1) 利尿剤、抗凝固剤、アミノグリコシド系抗生物質及び高いタンパク結合率を有する物質との併用は毒性作用がみられることがある。ステロイド系及び非ステロイド系抗炎症剤、アミノグリコシド系抗生物質或いは抗凝固剤と併用しないこと。抗炎症剤を前投与している場合、副作用の発現或いは増強が生じることがあるので、本剤の投与前に最低24時間は間隔を空けること。但し、前投与した薬剤の特性に基づき、この期間を適宜延長すること。

4 適用上の注意
(1) 本剤を誤って過量投与した場合には、適切な処置を施すこと。

猫に薬を飲ませるのが悪いわけではない

猫に明らかに辛い症状があって、緩和のために薬を飲ませることは間違いではないと思います。
この記事にあるような、オーバードーズ、与えすぎ、過度な処方が問題なのです。

私の周囲でも、抗生物質を1か月飲ませるという獣医がざらにいます。
人間でそのような処方はよほどでない限りおこなわれることはありません。

この薬を飲ませるべきか否か。
この薬を飲ませると、最悪の場合何が起こるのか。
その時に、速やかに対処できるか。

一般の飼い主には難しいことですが、それでも、知らなければ愛する猫は守れません。
薬を飲ませるのなら、その弊害のリカバリーのことも考えて飲ませなければ、我が家のように猫は苦しむ飼い主が後悔する羽目になります。

医療について、獣医師以上の知識をもつのは難しいことです。

ただ、自らの手で猫の口に入れるものが、いったい何なのか。

そのくらいは知っておくべきではないでしょうか。

動物病院では、薬は分包されてしまい原型がわからないことが多いです。

これは、心臓の薬です。
腎臓の薬です。

ではなく、どの会社のなんという薬を1回何グラム与えるのか。

それだけはきちんと聞いて帰りましょう。

そして、副作用として何が起こる可能性があるのかをきちんと見極めましょう。
最近は、ハーブやサプリメントを利用する飼い主も多いです。

獣医師が処方した薬の効果効能を邪魔したり、逆の作用をもつハーブやサプリメント、食材を使ってしまう飼い主もいます。

薬を知るということは、獣医師の診断を知り、獣医師がどのような方向性で愛猫を治療しようとしているのかを知ることです。

獣医師の治療と逆の作用をもつものをせっせと食べさせるのはもったいないと思いませんか。

食事の基本コースではここまでのお話しはできませんが、食事コース修了後にアドバンストコースをご用意しています。

学ぶ内容は食事の基本とはちがい、決してカンタンなものではありません。

でも、愛する猫のために学ぶことはとても楽しいのです。
学べば学ぶほど「なぜか」がわかり、自分の手でケアしてあげられることが増えるのです。

何かあったら動物病院に泣きながら駆け込むだけでなく、うちのことともにどう在りたいか、病気とどう向き合うか、選択肢が増えるのです。

見送る瞬間は、あがき苦しむことも多いです。
でも、知っていればいるほど「あの時もっとできたのではないか」という後悔は少なくなります。

知識が、学びがどれほど飼い主が救うか。
学べば学ぶほど、私は実感しています。

食事だけでなくホリスティックケアをもっと知りたい。
最新の、たしかな情報をあなたとあなたの大切な猫のためにお伝えしています。

後悔しない選択ができるように。
西洋医学と、東洋医学と、自然療法を上手に活用して愛する猫の一番の主治医を目指しましょう。

 

愛する猫を守るのは、世界でたった一人、飼い主自身なのです。

 

まずは猫に残念なエサを与えないための無料メール講座から

猫のメールセミナーバナー

 

 

 

 

引用元
メタカム添付文書

https://www.dogsnaturallymagazine.com/holistic-treatment-of-arthritis/