猫の健康に配慮した、最低限のペットフードの選び方

猫を病気にしないためのペットフード選び

ペットフードは、世界中で毎日のようにリコールが起こっています。

記憶に新しいのは2017年のH社のドッグフードから基準値以上のカビ毒が検出されて返品リコール。
この記事を書いている今日も、あるペットフードを食べた17頭の猫が血を吐いてぐったりしている。
というニュースが舞い込んできました。

「またか」とか「手作り食を与えているから関係ない」とか「うちでは買っていないフードだから関係ない」のではなく、たまたま、今うちにあるフードではなかったというだけです。

猫目線で安全なペットフードを選ぶための最低限の知識を持ちましょう。

ペットフードリコールの多くは、メーカーを問わず起こりますので、高ければいいということではありません。
安価なものは、例外なく粗悪で危険性が高いです。

最低限これが入っていたら、猫の健康のためには選ばない

1.合成酸化防止剤

キャットフードは、ドッグフードに比べ脂質が多く入っています。
猫は、脂質の要求量は犬の2倍です。
猫は脂質を多く必要とする動物です。

酸化した脂は最も体に悪く、ペットフード安全法では、人間の酸化しやすい加工食品と同じ基準値が定められています。

ペットフードの脂質を酸化させないために入れられるのが「酸化防止剤」です。

この酸化防止剤が、少量とはいえ非常に危険な薬品があります。
最低限、これらの合成酸化防止剤が入っているペットフードは、まず購入を控えましょう。

・エトキシキン
・BHA・BHT
・没食子酸プロピル

いずれも発がん性、毒性が疑われる化学物質です。
少量なら食べても大丈夫だという見解が一般的ですが、複数の化学物質を長期間にわたって食べ続ける実験はなされていません。
猫は体が小さく、毒物の影響を受けやすい動物です。
まず、合成酸化防止剤を使用したフードは避けたほうがよいでしょう。

ただし、合成酸化防止剤を使用していないペットフードは大変酸化しやすいものです。
酸化した食べ物は、最も猫の細胞を傷つけるものです。
開封したら冷凍庫で保管して、2週間以内に食べきること、エサを置きっぱなしにしないことが大事です。

2 〇〇ミール・副産物

〇〇ミールというのは、肉のように見えますが、人間の食材には使用できない部分で作られた「脂かす」と表記されます。
食べ物とは言えない粗悪で安価な原材料です。

3 着色料(赤色〇号、黄色〇号など)

犬や猫は、色ではなく匂いで食べ物を判断します。
着色料は、飼い主の印象をよくするためだけのもので、猫の健康のためには全く不要なものです。
着色料を使っている時点で、猫よりも飼い主に気に入られる目線で作られているフードです。
さらに、着色料の赤色〇号、黄色〇号などは発がん性があり、アレルギーの要因になりうるものです。

4 アミノ酸等

ペットフードに添加されているアミノ酸は、すべて人工の安価なものです。
天然の栄養素と、合成の栄養素は体内で同じ働きをしません。

特に「アミノ酸等」という表記になると、中身を示す必要がありません。
「アミノ酸等」と書かれている場合は、グルタミン酸ナトリウムという化学調味料が使われている場合もあり、神経毒性や発がん性が指摘されています。

5 ビートパルプ・加水分解たんぱく

これらも、製造過程で多くの薬品が使用されておりペットフードに残留している場合があります。
猫にとってはまったく不要な底上げ材です。

最低限避けるべき原材料を5つ挙げました。

よく、フードに大きな文字で書いてある「〇〇に配慮した」とか「猫種に合わせた」「〇歳以上の」という売り文句がありますが、これらは何の意味もありません。

最低限、猫を病気にする原材料が入っていないフードを選びましょう。

 

 

また、ペットフードの食べさせ方にもコツがあります。

猫を病気にしたくない飼い主がペットフードを食べさせる時のコツ

1.置きエサをしない。

いくら強力な合成酸化防止剤を使用していたとしても、それはペットフードを開封するまでの話です。
開封してしまえば、ペットフードに吹き付けられている脂はどんどん酸化していきます。
前述したように、小袋で購入し冷凍庫で保管して2週間以内に食べきることと、餌を出しておかないことが大事です。
酸化したものがもっとも体に悪いことがわかっているからこそ、毒性が強くても酸化防止剤が使われるのです。

2.ドライフードは洗って食べさせる。

ペットフードの脂や添加物は表面の粉に多く含まれます。
ざるにあけ、ぬるま湯で表面を洗って、表面のいろいろなものを流してから食べさせましょう。
洗って、少しふやかして食べさせることで少しは化学物質が落ちてマシになる可能性はあります。
ただし、あの表面の粉の強烈なニオイが猫の食欲を刺激していますから、食べない場合もあります。
当然、置きっぱなしにしてはいけません。

3.新しいフードにいきなり切り替えず、古いフードと少しずつ混ぜる。

買ってきたフードは、少量ずつ今までのフードとブレンドして与えます。
新しいフードに何らかの汚染があった場合に、多く食べると症状が重篤化したり、最悪命を落とす危険があります。

古いフードは、猫が食べて死亡していない、食べてすぐは死なないフードです。
新しく開けたフードが、100%安全で猫の健康を害しないという保証はどこにもありません。

今まで、数々のフードで死亡してきた猫の多くは、汚染されたフードを食べることを拒否しました。
ところが、飼い主に「わがままだ」と言われ、餌を放置され、仕方なく食べて亡くなっていることも多いのです。

古い餌と混ぜて、猫の調子が悪くなったら。
下痢、嘔吐、うずくまるなど猫の様子がおかしい…と感じたら、まず新しいフードを疑いすぐに止めて消費者センターに相談する、然るべき施設に検査に出しましょう。
猫がこのエサ食べたらやばいにゃ…と言ったら、その意思を尊重してください。

メーカーに相談してもいいのですが、メーカーに渡してしまうと猫に何かがあっても「問題なかった」とされる場合もあります。
商品代金を返してもらっても、猫の健康を取り戻せない場合もあります。
私なら、メーカーだけでなく自分で食品分析をしてくれる機関に相談します。

「自分で食べて安全かどうか確かめる」という方がおられるようです。
人間で実験する場合、猫と体重比で同じ量を食べなければ、量が少なすぎて猫にとって安全とは言えないのではないでしょうか。

食べたら猫が死ぬようなペットフードでも、食べたすべての猫が死ぬわけではありません。
個体差がありますから、少量でも健康被害が起こる猫とたくさん食べなければ問題ない猫もいます。

 

できるだけ安全なペットフードを選びましょう。

そして、汚染された餌を手に入れてしまっても、被害が最小限で済むように、知識は身に着けておきましょう。

それが、ペットフードを食べさせる最低限の飼い主の責任だと思います。

さらに、猫を元気にするためにどんなペットフードを選んだらいいのかは9日間のメール講座にまとめました。
こちらのメール講座をお読みいただき、できるだけ安全で猫を病気にしづらいペットフードを選べる賢い飼い主になっていただければこんなに嬉しいことはありません。

また、ペットフード以外にも、猫が食べられるものはたくさんあります。

ペットフードを嫌がったら、無理に食べさせず、猫が大好きで食べたいと思うものだけを食べて生きていけるようにしてあげませんか?
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