キャットフードのリコール情報
(写真はイメージです。当該商品ではございません。)
ペットフードのリコールは毎日のように世界中で起こっていることはご存知でしょうか。
コンビニやドラッグストアで誰もが購入できる商品でもリコールは起こっています。
高齢の方などネットで情報収集をしていない方には伝わりづらいです。
お近くに猫を飼っている方がおられたら、リコール情報は積極的に教えてあげましょう。
事実の伝聞であり、猫を守るためです。
今回リコールになった商品
ネスレ日本株式会社 ネスレ ピュリナ ペットケア
(本社:兵庫県神戸市、カンパニープレジデント:ポール サバント)
「フリスキー ドライ 1 歳まで 子ねこ用 まぐろ・チキン・野菜・ミルク入り 1.8 ㎏」
製造ロット 92704832C
「フリスキー ドライ 1 歳まで 子ねこ用 まぐろ・チキン・野菜・ミルク入り 1.8 ㎏」リコールの理由
自主基準よりも高いレベルでゼアラレノン(トウモロコシなどの穀類で自然発生する物質)が含まれていることが判明したため
となっています。
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ゼアラレノンはマイコトキシンの一種
メーカーの発表では
ゼアラレノン(トウモロコシなどの穀類で自然発生する物質)
となっています。
ゼアラレノンは、トウモロコシに自然に発生する物質なのでしょうか。
農林水産省のホームページを読んでみましょう。
消費・安全 リスク管理(問題や事故を防ぐ取組)
個別危害要因への対応(健康に悪影響を及ぼす可能性のある化学物質)
食品のかび毒に関する情報 いろいろなかび毒
「いろいろなかび毒」
のページに記載されています。
ゼアラレノン(ZEN)
トリコテセン類のかび毒と同様に、フザリウム属(Fusarium, アカカビ)の一部のかびが農作物に付着し、不適切な生産管理や収穫・乾燥などによってこのかびが増殖することで産生します。ZENに汚染された飼料を給餌されたブタが生殖障害を発症した事例が報告されています。また、ZENは家畜の生育増進ホルモン剤のゼラノール (alpha-ゼララノール)(注4)の前駆体であり、内分泌かく乱物質の一つです。(注4)ゼラノールをはじめとする肥育ホルモン剤は、米国、カナダ、オーストラリアなどでは使用されていますが、日本では使用されていません。
メーカーからの文章と、農林水産省のページの説明を読んで、同じ印象を受けたでしょうか。
ゼアラレノンはトウモロコシに自然発生する「カビ」によって作られる「カビ毒」の一種です。
農作物であるトウモロコシに付着したカビが、不適切な生産管理や収穫・乾燥などによってトウモロコシにこのかびが増殖することで産生します。
トウモロコシなら自然発生するとは限りませんが、トウモロコシにつくカビをゼロにはできません。
ここに書かれているような条件下で保管されたトウモロコシを原材料として使用しているため、基準値を超えるゼアラレノン入りのペットフードが流通された可能性があります。
カビ毒とは
農林水産省のホームページにはこのように書かれています。
かび毒とは、植物病原菌であるかびや貯蔵穀物などを汚染するかびが産生する化学物質で、人や家畜の健康に悪影響を及ぼすものをいいます。かび毒のことを “マイコトキシン(mycotoxin)” ということもあります。
カビ自体は加熱したら死んでしまうため、原材料についたカビがペットフードに残ることはありません。
ただし、カビ毒は、原材料である穀物に付着したカビが作り出す化学物質のため加熱しても消えることがありません。
様々なカビ毒が要因で、ペットフードのリコールが頻発するのは、ペットフードの原材料の穀類がカビに侵されていることが多いためです。
穀物には、多かれ少なかれカビが付きます。
ペットフードや穀物を与えている限り、猫のカビ毒による健康被害のリスクは無くすことができません。
そのため、ペットフードを選ぶ際の基準として最低限「グレインフリー」と言われるようになったのです。
穀物を使う手作り食では、ペットフードの本質的な問題を無くすことはできないのではないかと私は思っています。
ただ、ペットフードになってからカビが生えてしまった場合は、カビもカビ毒も入ったままのペットフードを猫に与えることになります。
ペットフードを与える際は、必ずペットフードに異常がないかきちんとチェックしてから与えるようにしましょう。
グレインフリーはペットフードを選ぶ際の最低限の基準のひとつです。
リコールにならなくても猫の健康を害する原材料がたっぷり使われている粗悪なペットフードも何食わぬ顔をしてペットショップやドラッグストアに陳列されています。
それでも愛する猫にペットフードを与えられるのなら
リコール情報にはいつもアンテナを張りましょう。
与えたフードで健康被害が起こってから調べたら、リコールになっていた!
なんてことがないようにしましょう。
猫の食事をきちんと選び、管理して、できるだけ自分で作るようにすると、少なくとも愛猫がカビ毒の被害にあうことは防ぐことができます。
愛する猫を守るのは、世界でたった一人、飼い主自身です。
まずは猫に残念なエサを与えないための無料メール講座から
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